このWebサイトは広告を含んでいます

近鉄難波線・大阪線と青山高原|ちゃり鉄1号

近鉄大阪線・三本松駅(奈良県:2016年7月)
各駅停車「ちゃり鉄号」の旅
「広告」
「広告」

ちゃり鉄1号:旅の概要

  • 走行年月
    • 2016年7月(前夜発1泊2日)
  • 走行路線
    • 近畿日本鉄道難波線・大阪線
  • 主要経由地
    • 矢倉緑地公園(淀川河口)、青山高原
  • 立ち寄り温泉
    • 美榛温泉、榊原温泉
  • 主要乗車路線
    • 伊賀鉄道、JR関西本線等
  • 走行区間・距離・累積標高差
    • 総走行距離:227.1km、総累積標高差:+2540.8m・-2391.3m
      • 1日目:自宅-矢倉緑地公園
        (17.2km)
      • 2日目:矢倉緑地公園-大阪難波駅=三本松駅
        (92.5km、+933.3m、-721.2m)
      • 3日目:三本松駅=伊勢中川駅-青山高原-伊賀神戸駅≧自宅
        (117.4km、+1607.5m、-1670.1m)
  • 見出凡例
    • -(通常走行区間:鉄道路線外の自転車走行区間)
    • =(ちゃり鉄区間:鉄道路線沿の自転車走行区間)
    • ≧(鉄道乗車区間:一般旅客鉄道の乗車区間)
    • ~(乗船区間:一般旅客航路での乗船区間)

ちゃり鉄1号:走行ルート

ルート図:ちゃり鉄1号全図
ルート図:ちゃり鉄1号全図
断面図:ちゃり鉄1号全図
断面図:ちゃり鉄1号全図

ちゃり鉄1号:更新記録

公開・更新日 公開・更新内容
4月22日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
→文献調査記録「中小私鉄による伊勢直達構想(大正時代)」以下を追記
*関連内部リンクのリンク切れ等の修正、全体構成の一部変更、誤字脱字修正
2023年3月24日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
文献調査記録:伊勢延伸計画に加筆修正
→→伊勢延伸計画:鉄道国有法と軽便鉄道法以下2項を追加
9月4日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
文献調査記録:伊勢延伸計画を公開
2022年3月15日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
文献調査記録:布施~桜井間の路線敷設と伊勢路延伸構想を公開
10月15日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
文献調査記録:大阪電気軌道創業史以下を公開
10月4日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
文献調査記録を公開開始
3月21日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
→3日目:「榊原温泉-伊賀神戸駅≧自宅」の記録。本編完結。
3月7日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
→3日目:「伊勢中川駅」の記録
3月2日 各駅停車「ちゃり鉄1号」の記事と地図を一部修正
各駅停車「ちゃり鉄1号」
2月11日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
→3日目:「東青山駅=伊勢中川駅」の記録
1月31日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
→3日目:「青山町駅=東青山駅」の記録
2022年1月21日 各駅停車「ちゃり鉄1号」にコンテンツ追加
→3日目:「三本松駅=青山町駅」の記録
2021年7月1日 コンテンツ公開

ちゃり鉄1号:1日目(自宅-矢倉緑地公園)

「ちゃり鉄1号」出発へ

2016年7月。

私は、自宅マンションの1階エントランスで愛車の傍らに立ち、これから始まる長い旅への期待と不安を胸に、一人感傷にふけっていた。

各駅停車「ちゃり鉄号」の旅。

日本の鉄道・全線全駅とその沿線を自転車で各駅に停車しながら、少しずつ走りつないで走破する壮大な旅がいよいよ始まる。

「JR全線完乗」の目標のように、鉄道の路線に沿って、ただ、ひたすら各駅停車で旅をするのなら、少しずつ走りつないでいくとしても、10年程度で終わることができそうだ。

しかし、駅を訪れるためだけに寄り道もせず走り続ける旅は味気ない。

日本百名山・全山制覇の目標が高じて「百名山にあらずば、山にあらず」という様な姿勢になったり、強行登山を繰り返したり、そういう登山スタイルになるのと同様に、どこか、違和感を感じてしまうのだ。

鉄道の旅は、「途中下車」にこそ深い味わいがある。

それは、「ちゃり鉄」の旅でも同じだ。

気ままに「途中下車」して、自転車ならではの機動性を生かして寄り道をしながら、日本各地の風景の今を、写真や紀行で、未来に向けて残していく。

各駅停車「ちゃり鉄号」の旅は、そういう旅にしたい。

その結果、旅が終わるのは、20年後か、30年後か…。

寄り道が増えれば増えるほど、走破のゴールは遠のいていく。

でも、もしかしたら、目指すべき「旅の終着駅」は無くてもいいのかもしれない。

その問いの答えは、走り続けるうちに見えてくるだろう。

自宅マンションのエントランスで出発を待つちゃり鉄1号
自宅マンションのエントランスで出発を待つちゃり鉄号

さて、記念すべき第1回目、「ちゃり鉄1号」は、私にとっての「旅と鉄道」の原点、近鉄難波線・大阪線を巡る旅とした。

第2回目の「ちゃり鉄2号」、山田線・鳥羽線・志摩線の旅と合わせて、憧れの賢島行き特急「ビスタカー」の旅をちゃり鉄号で再現しようと思っているのである。

本当は、「ちゃり鉄1号」で大阪難波から賢島まで走りたかった…。

しかし、会社勤めをしながらのちゃり鉄の旅では、この時期、前夜発での1泊2日が限界だった。この日程で大阪難波から賢島まで走ろうと思うと、どうしても、1日あたりの走行に無理が生じる。夜明け前から日没後まで、ただ、ひたすら走り続けるだけの旅になる。

それは、既に述べたように、私の求める旅のスタイルではない。

そのため、旅を2週続けて行うことにして、1号、2号の2回に分けることにした。

初っ端からこれでは先が思いやられるが、それはともかく、こうしてスタートラインに立つと、感慨もひとしおである。

初日の今日は仕事が終わってからの出発。

兵庫県内の自宅から約20km走り、大阪府内、淀川河口の矢倉緑地公園で野宿する計画だ。

矢倉緑地公園は、以前、日帰りサイクリングで偶然立ち寄ったことがあり、野宿にも使えそうだと思っていたので、今回の予定に繰り込むことにした。

日帰りサイクリングで訪れた日中の矢倉緑地公園 ~2015年2月~
日帰りサイクリングで訪れた日中の矢倉緑地公園
~2015年2月~

難波周辺まで足を伸ばしてどこか適当なところで野宿をしても良かったのだが、あいにく、難波界隈での野宿適地として思い当たる場所がない。

都会のど真ん中での野宿は、場所選びに失敗すると、不快な思いをすることもある。

ちゃり鉄の旅のスタートを、不快な野宿で始めたくはないので、淀川河口にあり、夜間には、釣り人以外の出入りが少なそうな矢倉緑地公園を使うことにしたのである。

地形図:矢倉緑地公園付近
地形図:矢倉緑地公園付近

仕事が終わってからの出発ということもあって、時刻は既に21時目前。

走行距離は20km程度なので、1時間強の走行で到着できるとは言え、旅の時刻としては、極めて遅い時刻でもある。あまり、のんびりしているわけにもいかない。

しばし、感慨にふけった後、車体のチェックや写真撮影を済ませ、いよいよ出発することにした。

ちゃり鉄の旅に備えて、装備は大幅にリニューアルした
ちゃり鉄の旅に備えて、装備は大幅にリニューアルした

自宅-矢倉緑地公園

ライトが行く手を照らす中、踏み出すペダルに積み荷の重さが伝わってくる。

普段のサイクリングにはない、この、重厚な走り出しは、テント泊装備満載のツーリングならでは。気分は高揚する。

今夜は、車庫入回送という感じだな…と、考えたりしながら、各部分の調整具合を確認しつつ住宅街の道を走り抜ける。

自宅近くのJR福知山線の踏切を渡り、5分ほどで、地元で産業道路と呼ばれる、主要地方道13号線に出る。ここからは、尼崎に向け、一路、南へと下る。

交通量の多い道を軽快に走り国道43号線に突き当たると、今度は、針路を東にとって淀川河口に向かう。

目指す矢倉緑地公園は、大阪市西淀川区、神崎川と淀川に挟まれたデルタ地帯にある。

出発して1時間弱で国道43号線から分かれると、そこは無人の工場地帯。ひっそりと静まり返った中、ヘッドライトの明かりに導かれ、程なく、矢倉緑地公園に到着した。思惑通り、数人の釣り人の姿が散見される程度で、野宿には不安のない環境だった。

時刻は既に22時過ぎ。明日の出発は早い。

さっとテントを設営し、クールダウンに、辺りを少し散歩した後、早々に、寝ることにした。

時折、耳に届くさざ波の音が心地よい子守唄となり、あっという間に、眠りに落ちた。

阪神高速湾岸線の夜景が印象的な矢倉緑地公園の夜
阪神高速湾岸線の夜景が印象的な矢倉緑地公園の夜
タイトルとURLをコピーしました